樽出し、アルコール度数51度。小さな巨人「フロム・ザ・バレル(Nikka Whisky From The Barrel)」
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whiskydiary
2020年4月5日(日)。朝のニュースはすべて「コロナウイルス」の話題ばかり。
私も会社から3月末から時差出勤、テレワーク推奨とのことで時差出勤してましたが、来週からは基本トレワークとのことで、外出もせずに家にこもることが多くなりそうです。
通常であれば3月、4月は送別会、歓迎会と飲み会続きになりますが、今年はすべて自粛。
気持ちの切り替えもできないまま、新年度を迎えております。
今回ご紹介するウイスキーは「フロム・ザ・バレル(Nikka Whisky From The Barrel)」。
「フロム・ザ・バレル」は私が初めて家呑みウイスキー として購入した思い入れのあるウイスキーです。
Link
『初めて買った家呑みウイスキー それはニッカフロムザバレル』のブログはこちらをご参照ください。https://whiskydiary.com/blog-entry-2.html
再度ご紹介しようと考えたのは、初めて飲んだ時と今とではだいぶ感覚も変わっているだろうし(いつの間にかスモーキーな方が好きになってしまい)、少しは表現の幅も広がっているだろうと思いました。
4年前と今とで果たして何か変わっていることがあるのか?
「フロム・ザ・バレル」について

さて、今回ご紹介する「フロム・ザ・バレル」ですが、熟成を経たモルト原酒とグレーン原酒をブレンド後、さらにもう一度樽詰めし 、数ヶ月ほど再貯蔵します。この再貯蔵は「マリッジ(結婚)」 と呼ばれ、わずか数か月ですが、個性の違うウイスキーは結婚したかのように深く馴染み合い、調和の取れた美味しさが生まれます。
また、通常のウイスキーだとアルコール度数は40度~45度ですが、「フロム・ザ・バレル」は割り水を最小限に留め、アルコール分「51.4%」 に設定されており、骨太な飲みごたえが楽しめますので、炭酸や氷で薄めても薄まって香りや余韻が薄くなることも少ないのが特徴です。
「フロム・ザ・バレル」は、国際的なウイスキーコンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」 において、5年連続(2007年~2011年)、「ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー[ノーエイジ]」を受賞しています。
2009年は、いわゆる17年もの、21年ものといったエイジング商品を押さえ、サブカテゴリーの枠を超えた日本代表として「ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー」に選出されています。
さらに、「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2015」 のウイスキー部門において、ノンエイジでありながら、カテゴリー最高賞となる“トロフィー”を受賞 しました。
私もミハーなので、折角、家で呑むウイスキーなら最初は少しでもいいものを!と考えて一番最初に家に迎えたウイスキーが「フロム・ザ・バレル」でした。
価格も500mlで2,500円(税抜き)と初めて購入するにはちょっとお高めだけど、手は届く、そういったウイスキーですね。
「フロム・ザ・バレル」のボトルについて

「フロム・ザ・バレル」は特徴的な四角いボトルとシンプルなラベルデザインが武骨で骨太なイメージに合っていると思います。
このボトルデザインはグラフィックデザイナーの佐藤 卓さん のデザインです。
ボトルデザインのコンセプトは「ウイスキーの小さな塊」 。佐藤 卓さんの著書「クジラは潮を吹いていた。」では「強くて濃いウイスキーが、どのようなボトルであるべきか。私は「小さな塊」にしたいと思った。濃いものは少ない量のほうが美味しそうである・・・と。
確かに小さいボトルにウイスキーがギュッと詰まった感じがします。確かに美味しそうな感じがしますから、ニッカウヰスキーさんの作戦にハマってますね。
ラベルもシルバーの配色に黒文字で「Nikka Whisky From The Barrel」とアルコール度数などの必要最小限の記載のみ。
ラベルデザインもシンプルで男らしいイメージ。そして丸ボトルではなく、四角。まさに武骨なウイスキーです。

同じ500mlのピュアモルトとフロム・ザ・バレルを並べてみましたが、ぱっと見は同じ容量に見えません。やっぱり、四角だと小さい容積でギューッと詰まったようみ見えますね。
ただし、このボトルには一つ欠点があります。
四角のボトルの真ん中に注ぎ口がありますが、注ぎ口がかなり低いため、きちとグラスを傾けるなりしないと、ドボッとこぼします。私も最初ややらかしました。
皆さんもくれぐれもご注意ください。
なお、このボトルですが、ラベルはドライヤーを当てて熱を加えると綺麗に剥がれます。
何か使えないかと台所の棚に飾っていましたが、気が付いたら奥様に捨てられていました。。。(笑)
一凛の花を入れたり、ハーバリウムの瓶に活用したりと空き瓶も色々と使えると思いますよ。
まずはストレートで

さて、前置きが長くなりましたが、3年ぶり?に「フロム・ザ・バレル」を頂いてみます。
まずはストレートで。
ちなみに開栓後の一発目では溢さずに注ぐことができました。
宮城峡のモルトとグレーンに合わせて余市原酒も感じることができます。

色は透明で四角いボトルからも分かるようにやや濃いめの琥珀色 。
味わいは若干アルコールのピリッと感はあるものの51.4℃にしては非常にマイルドな印象です。
甘さのバランスが良く、果実の酸味とバニラの香り、その後、キャラメルやビターチョコレートのような香りが続きます。全体的には甘くフルーティな印象が強い ですが、ほんのりスモーキーでビターな香りが心地よいです。
ストレートでは若干アルコールのピリッと感があり、まだ若いウイスキーかな、と感じることはありますが、とてもバランスの良いウイスキーだと思います。
次にハイボール

続いてはハイボールで。公式HPでは下記のようなコメントがあります。
Comment
ソーダに「割り負けしない」のが特徴。多少、ソーダの比率が多くても香味のバランスは変わらずに保たれ、割ることで、さらにこのウイスキーが持つ香りやコクを感じられます。アルコール分「51%」ということもあり、ウイスキーとソーダの割合は、[1:3.5]前後がおすすめ。もちろん、お好みに応じてそれ以上にソーダを加えても構いません。一口ごとに厚みのあるコクと香り、余韻の深さを感じさせる「味わいハイボール」です。
今回はウイスキーと炭酸を1:4 で割ってみます。
炭酸による香りの立ち上がりは甘くフルティーな香りが立ち昇ります。かすかにスモーキーな香り、スパイシーな香りは皆無。
一口飲んでみると、フルティーな香りとハチミツのような甘さ が広がります。その後、ビターな味わいも見えてきます。
ウイスキーと炭酸を1:4で割っても薄いという感じはありません。むしろ甘さが広がり非常に飲みやすい。そして後味はビターな味わいになり、ハイボールでも複雑な印象です。
今回は白いご飯と焼き魚と一緒に頂きましたが、「フロム・ザ・バレル」は食後酒が良さそうです。
最後にロックで

最後はいつも通りのロックで頂きます。
ロックにすると華やかな香りが立ち昇り、スモーキーな香りは薄れ、よりフルーティな甘さが目立つようになりました。
グラスに氷を入れてウイスキーを注ぎ、最初に5,6回ステアした時に立ち昇る甘い香り はとても印象的です。
ウイスキーに合わせてロック氷は武骨で大きな氷が良いでしょう。アルコール度数も51.4%ありますので丸氷より氷山ような氷の方が加水が早くウイスキーの変化を楽しめます。

少し加水が進むと最初は後味にビターさを感じましたが、加水が進むことで事で程よい酸味とハチミツのような甘さを感じます。
感覚値ではありますが、ウイスキーが倍程度、薄まった状態でも甘さが全面にでてくるウイスキーですのでロックでの香りと味わいの変化はとても面白いと思います。
まとめ
小さくて武骨なウイスキー、「フロム・ザ・バレル(Nikka Whisky From The Barrel)」。
Amazonでは4,000円などの値付けがされていますが、ここ最近(2020年4月)では比較的量販店でも置いている場合が多いと思います。私も定価以下で購入できました。
家呑みウイスキーとしては非常に優秀だと思いますので、見つけた場合は即購入でもOK だと思います。それぐらいお勧めできるウイスキーですよ。

また、ボトルデザインも秀逸ですので、家のキッチンカウンターなどにおいてもとてもおしゃれだと思います。(ただし、直射日光の当たる場所はNGですが、、、)。
まとめとして「フロム・ザ・バレル」ですが、個人的な飲み方としては以下をお勧めします。
Comment
第一位:ハイボール(1:4) 第二位:ロック 第三位:ストレート
番外編としてですが、夏の美味しい飲み方としてクラッシュアイスをたくさんいれた「ウイスキーミスト」 もお勧めです。
アルコール度数が51.4度と高いため、グラスいっぱいのクラッシュアイスとフロム・ザ・バレルを30cc入れてしばらく置いておくだけでグラスの周りも0度以下となり、水滴が見事に凍ります。
夏は見ているだけで涼し気で、しかも美味しいので是非、お勧めします。暑くなった季節になりましたらお試しあれ!
簡単ですが、私の独断と偏見での評価を入れています。ご参考までに。(5段階)
香り
ボディ
コスパ
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